バイアグラの誕生と新たな副作用

20世紀終盤に突如として誕生し、世界中で空前のブームを巻き起こしたバイアグラは、ED治療薬というジャンルを確立させた最大の立役者です。服用後30分程度で、どの様な原因による勃起不全であっても性的な刺激によりerection可能な状態になることから夢の治療薬などと表現されています。
ただし、バイアグラによるこのような効果は、意図的に作り出したものではありません。元々は、狭心症を改善するために開発されていたPDE-5の活性阻害剤で、本来の目的を達成することは出来ませんでした。つまり、狭心症の治療薬としては失敗作ということなのですが、これがきっかけでEDに対しての改善効果が発見されたのです。具体的には、臨床試験が失敗に終わったために試験薬を回収しようとしたところ、提出を渋る被験者が多かったために、理由を尋ねたところ勃起不全に対しての効果があることが判明したというものです。
ちなみに、バイアグラによる作用機序は、PDE-5の酵素活性を阻害するというもので、これにより血管が拡張して陰茎部周辺への血流量が増加するというものです。本来は、これにより心臓への負担を軽くする降下剤として機能するはずだったのですが、意外な効果が発見されたために、そちらの目的で使用されるようになったのです。
体重計
なお、バイアグラの意外な効果は、2013年にも新たに発見されています。これは、ドイツの大学が発表したもので、バイアグラをマウスに投与したところ、白色脂肪細胞がベージュ細胞に変化していたのです。この白色脂肪細胞は、腰回りのぜい肉に関係している細胞で、一方のベージュ細胞は脂肪を溶かす役割があると考えられています。つまり、痩せる可能性があるということで、ダイエットへの利用も検討されています。